プラットホームの必要性

昔、料理の鉄人という、テレビ番組があった。
有名店のシェフとシェフが、旬の食材をテーマに
即興で料理をして競い合うというもの。
その番組に憧れて、この世界に入ったわけではないけど、
毎週録画して見ていたし、勉強になったし、
テレビの中のシェフはやっぱりカッコよく見えた。
少なからず、番組のおかげで料理人を目指す人が
増えただろうし、世間の料理に対する関心が高まった。
それくらいテレビの影響力が当時は大きかった。
トレンディドラマのような生活や恋愛に
多くの人が憧れてたし、主題歌はヒットし、
翌日の話題には欠かせなかった。
テレビ側もそう流行るように仕掛けていた。
情報源がテレビしかなかったから、
みんなが一様にならざるを得なかった。
今もはや情報はたくさんありすぎるくらいで、
若者たちはテレビを頼りにしなくなってる。
たくさんの人に情報を届けようと思ったら、
どうしてもエッジの効いたコンテンツは作れなくて、
角の取れた丸みを帯びたコンテンツになってしまう。
スポンサーの手前、自分のやりたいこともできない。
尖ったコンテンツを作りたい人や、
自分のこだわりを発信したい人は、
ネットの方にどんどん流れていく。
昨日の話と重なりますが、
飲食店に置き換えると、テレビは大量生産のできる
システム化されたチェーン店のようだし、
こだわりを持って作るネットコンテンツは
どこか個人店のよう。
この二項対立の相容れなさは色んな分野にも
当てはまるような気がする。
動画コンテンツにあって飲食にないものは、
YouTubeやNetflixのようなプラットホームで、
それこそがこれから必要になってくると思います。

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