ファーストフードのジレンマ

ファーストフードは安くて美味しくて便利で利用しやすい。

とてもアメリカ的で、大量生産、大量消費の象徴である。

色んな要素の平均値が絶妙だから、

こんなにも多くの人の心を捉えているんだろう。

子供達の興味関心を虜にしているのは何かと強い。

料理を作る仕事をしておきながら、

不摂生なところもあるので、自身もよく利用していた。

健康によくないとはわかっていながらも。

確かにカロリーは高い、トランス脂肪酸も高い、

糖質も多い、さらに牛肉などの畜産から出るメタンガスは、

地球温暖化の危機に関わる世界の問題にもなっている。

そういう事実と真剣に向き合ってみると、

自分が渦中の当事者であることもわかるし、

何より見て見ぬふりをしていいものかと考えてしまう。

便利さや快適さが、結果的に肥満を生み、ガンを生み、

人々の身体を徐々に蝕んでいるというなら、

正解のラインをどこに引けば最適なのだろう。

絶対悪でもないし、控えれば解決する問題でもないし、

その産業があることで雇用が生まれ

生活が成り立っている人がたくさんいるから。

企業側も、培養肉や健康に気を使ったメニューに、

プラスチックゴミの削減など、環境や健康に配慮した

取り組みがされてはいるけど、消費者の意識とは

まだまだ乖離しているような気がします。

だって楽だから。

それに慣れてしまっては相当意識を高く持たないと、

人間という生きものは、なかなか抜け出せないもの。

さらに糖分や脂質には中毒性があるから余計に厄介だ。

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