比べられないもの

人はどうしても周りと比べずにはいられない。

容姿に、肩書きに、経済的ステータスに。

いいものに憧れ、時に劣等感を抱いてしまう。

比べるのは何も悪いことではない。

競争心を生むし、前に進む原動力になる。

一方で執拗に捉われて、手段が目的化してしまって、

自分を見失う危険性も孕んでいる。

綺麗になりたい、偉くなりたい、お金持ちになりたい、

どれもその先に、自分がどういう状態になってたいかを

しっかり想像することが大切だと思う。

その道の過程で周りに迷惑をかけるようなことが

あってはならないし、いかなる欲にも際限がないから

自分をよく知り、その中の基準を保ってないといけない。

でも比べることは、そんなに重要なことでもない気がする。

そもそも人はみんな違うし、優劣があるのもおかしい。

いいか悪いかの判断は、周りに委ねるのではなく、

本来、自分が決めていいものだから。

時代的にも、次第に多様性が受け入れられていて、

社会も寛容になり、個人の主張が通りやすくなってきた。

だけど敏感になりすぎては、逆に自由を奪いかねない。

ハラスメントの類いでは、数年前に通用していた行動が、

どんどん制限がかかり、慎重にならざるをえない。

不登校な子供も増えていて、いいか悪いかは別として、

分断を生んでるのは確かで、その後の未来を提案できる

材料がまだまだ整っていないように感じる。

社会が円滑に動くには、ある程度ルールは必要で、

どこに折り合いをつけるかが、とてもむずかしい。

誰に頼るのでもなく、自分で考え学び続けることが、

これからの時代に、必須になってくることでしょう。

自分の中の比べられないものを大切にした上で。

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