人柄がすべて

20年ぶりに美容院で髪を切った。

ファッションなどの見た目にはそこまで関心がなく、

最低限ダサくならないように気をつける程度だったので、

今まではバリカンを使って全部自分で切っていた。

なぜか特に深い理由もないまま、そう思い立ったのは、

変化があまりない毎日なので、

何か新しい挑戦がしたかったからかもしれない。

全国のコンビニの約5倍もあるという美容院。

なくてはならないものだけど、

そんなにたくさんあることに驚いてしまう。

おなかがすいたら、ごはんを食べるように

髪は伸び続ける限り、切らないといけない。

人体の生理的な問題に関わる仕事は

確かに不可欠なもので、永遠になくならないマーケット。

すでに飽和状態の中で、飲食店のようにジャンルが

豊富にあるわけではないし、差別化を図るのも難しそう。

地域密着型というのもあり、結局は飲食店と同じで

人の部分が大きいのかなと思ってしまう。

会話も交わすし、お客様の身体にも触れるわけだから

コミニケーションの密度は間違いなく濃い。

お客様とお店との相性や継続的なつながりが、

存在意義に大きく左右するのだろうと思えた。

どんな商いにも、核となる部分は最終的に人柄なんだと、

久しぶりの美容院に行って再確認した。

餅は餅屋、人生最後の美容院になると思っていたのに、

やっぱりプロの仕上がりはぜんぜん違う。

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