心の豊かさを増やしていく

お店を閉店したにもかかわらず、覚えていただいたまま

単発で営業した際には、たくさん利用してくださるお客

様がいることに、あらためて深く感じるものがあった。

先月のスープ企画に、節分の恵方巻に、もはやジャンル

関係なしに、MEEKのお料理として認識されていること

がとてもうれしい。

前回宣言したように、何をするにおいても手を抜かず、

きちんとしたものを作りたいと言っておきながら、寿司

飯をボールの中で合わせるのは矛盾した行為だけれど、

待ってるお客様がたくさんいて、量をたくさん作るため

に、寿司桶を1日だけのために買うわけにもいかない。

(ご飯を素早く冷ます過程で、合わせ酢を吸収させない

といけないので間口の広い桶の方が適している)

「自分だけの譲れないこだわり」と、「お客様の期待に

応えたい気持ち」の折衷点を見つけるのは、今後も永遠

の課題となるだろう。

恵方巻に限っては、去年から始めたこともあって、また

食べたいという声も多く、ありがたいことに寝る時間が

取れないほど、たくさん注文をいただけた。10回連続で

稼働した炊飯器にもお礼が言いたい。ほとんどが顔のわ

かるお客様ばかりだけど、注文がなかった人のことを思

うと、SNSの告知を見れてなかったのか、予約が締め切

りになってしまったのか、声かければよかったかな、と

か全員の願いなんて叶えられないのに、ついつい考えて

しまう。当日、実際にご来店を迎えるにあたっても、恵

方巻だけのために、遠いところわざわざ来てくださった

り、うれしいお声をかけてくださったり、閉店してから

日常的に人と接してないのもあって、よりいっそう人と

人との関わりが持つありがたみや充足感を認識すること

ができた。

オンライン、スピード、簡略化、と叫ばれている中、同

じ空間を共有して、わずか数分間に交わす会話にさえ、

便利や快適さでは決して得られない身体としての情報が

たくさん詰まっていると思う。数値化できない表情や空

気や温度感は、人間だけが持つ感性や感覚。少なくても

食における人との関わりはオフラインの方が大切で、本

来は他者とゆっくり分かち合いたいものとしての食事が

原点にある。でも次第に認知が広まり、やむをえなく生

産量を増やしていく過程で、いちお客様との接点は次第

に希薄なものになっていく。たくさんの人を幸せにした

いという気持ちが大きくなるほど、犠牲にしないといけ

ないことも増えていく。世の常なのか、資本主義の闇な

のか、他にいい方法はないのかと考えるけど、何を大切

にしたいのかしっかり考えた上で、自分の力量に見合っ

た折り合いを見つけれたらと思う。

こうして食におけるオフラインの大切さやあたたかさを

実感したように、自分だけでなくお客様にも、食の在り

方を再認識して、お店の存在をそう位置づけてもらい、

それによって心が動き、生活や人生が有意義なものにな

るような、きっかけ作りをしていきたい。

https://note.com/one_meek/n/nee1e6fb7d2ef

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