手を差し伸べる

もうおそらく大半の人が、いろんなお店の情報を

SNSを見て得るようになっている。そうすると

必然的にお店側もそこで発信することが多くなり、

集客も宣伝もSNSに頼るようになってしまう。

事実、InstagramやFacebookがなかったら、

MEEKはここまで多くの人に認知されていないだろう。

認知されたとしても広がるスピードは確実に遅いだろう。

ひと昔前は、グルメサイトや雑誌に高い掲載料を払って

宣伝してもらっていたのに、無料で使える便利なツールが

登場したことで、多大なる恩恵を受けれたのは確か。

でもインタ-ネットを使った情報の発信ばかりになって

しまうと、どうしても届かない人たちが一定数いる。

そもそもSNSをしてない人、してても頻繁には見ない人、

忙しくて見れない人、その類いが性に合わない人。

情報感度が低いと言えば、悪口になってしまうけど

否定をしてるわけではないし、偶発性の出会いを

大事にすることは、溢れすぎた情報社会を泳いでいく上で

とても理にかなったスタンスでもある。

私もこの仕事に携わってなければそうしたいくらいなので。

情報の取捨選択の問題か、バランスの問題か、お店をして

る側からしたら、有益な情報は教えてあげたいと思う。

もちろん誰でもいいわけではない。

ある程度続けているとSNSはしてないけど情報があれば

喜んで利用してくれるであろう人の顔がけっこうな人数

思い浮かぶ。「こんな企画してたの知らなかった」とか、

「気づいたら予約が締め切られていた」と言われても

謝るしかない。予定が合わなかったのかもしれないし、

企画に興味がなかったのかもしれないし、真意にほどは

わからないけど、なんとなく個別に伝えればよかったの

かなと、もどかしい気持ちになってしまう。

料理に関しては作れる量に限界があるから、

すべての人たちの望みを叶えることはできないけど、

情報を選ぶスタート地点で、感度の低い人たちが先に

ふるいにかけられてしまうことに、もやもやしてしまう。

それに意外と個別に声をかけることで、

知らなかった教えてくれてありがとうお願い、と

言われるケースも多々ある。真意はわからないけど。

何を選ぶかは、お客様の自己責任の範囲ではあるけど、

不公平感を感じずにはいられない。

余計なお世話かもしれないけど、

忙しい人も、SNSを見ない人も、その類いが性に

合わない人にも、平等に届くようなネットワークが

あればいいなと考える。

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