思う時間

ようやくレシピ本の到着が間近となり、

郵送のための宛名書きの準備を進めています。

住所を書く、名前を書く、メッセージを書く、

普段の生活の中で字を書く、と言う作業が

すっかりなくなってしまったことに気づかされます。

メール、音声、動画などコミニケーションツールは、

どんどん速さを極めていきます。

紙に字を書く作業は、とても効率が悪いです。

でも想像力が豊かな人ならば、

相手が自分のために使ってくれた時間を想像すると、

メールよりもうれしいものです。

かけてくれた時間が優しさに比例するかもしれません。

知らない土地の住所を書いていると、こんなところに

住んでいるんだと空想する時間にもなります。

漢字が多いなとか、Googleマップで調べたり。

余計に時間がかかります。

(Googleの便利は利用します。) 

初めて書く名前、その人に合ったメッセージ、

書くことでしか伝わらない何かがあるような気がします。

でもそれは絶対ではなくて、根拠もないので、

何を優先するのかは人それぞれ。

どの便利を選ぶか、どの不便を選ぶか、

自分がどこに納得がいくのかを探りながら、

選んでいけばいいと思います。

長い時間軸で考えると、

今見えている効率や非効率は点でしかなく、

効率や生産性の高いことが必ずしも正解とは限りません。

ゆっくり進むことでしか見えない景色はあるはずです。

思いを馳せた時間はきっと後になって生きてきます。

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