思想は時を超える

哲学という言葉はどこかわかりづらくて、

生や死について延々と語ってるような印象を受ける。

でも何千年前の哲人たちの思想が今でも通用するのは、

人間の中身なんてちっとも進化してないことを

証明しているように思えてならない。

それくらい哲学は人間にとって大事な学問なのに、

難しそうだと隅に追いやられがち。

世界の捉え方、幸福の在り方、

時間の使い方、人間のダメなところ。

歴史を見てみれば人の悩み事も、

昔と今ではさほど変わりない。

どの時代のどの人にも当てはまる普遍的な真実が存在する。

反対に、産業や技術はどんどん新しいものに変わっていく。

飛脚からクラウドへ、アナログからデジタルへ。

そしてこれからは正解のない時代に生きていく中で、

スキルよりもセンスが重要視されていくはず。

哲学や歴史やアートなどの分野で、最近よく聞く

リベラルアーツという概念が近いのかもしれない。

結局は人間にとって普遍的な思想を身につけておけば、

いろんな物事に柔軟に適応できるようになる。

宗教も思想と同じようなもので、その考え方は

時を超えてたくさんの人の救いになっている。

思想を育てるには時間がとてつもなくかかるけど、

しっかり根を張れば少々のことではブレないものになる。

強固で拡散性があり時間にも捉われない。

アレキサンダー大王やナポレオンの戦いに強い英雄より、

ソクラテスやガンディーのような思想家の方が、

永続的に人を救い続けているからかっこいいと思う。

思想とは考え方を後世に伝えていくということ。

自分は人類の未来に何を残せるのだろう。

そもそも何かを残さないといけないものなのか。

でも何かを伝えたい欲は人より多い気がする。

関連記事

  1. 経験からの気づき

  2. この国の美学

  3. あたたかい雨

  4. 配慮はある方がいい

  5. 受け取る側の感性

  6. 必然的デジタルシフト