想いの橋渡し

料理でも音楽でも映画でも
その作品を一度体験しただけだと、
どうしても深いところには辿り着けない。
料理で言えば、お店巡りが趣味の人がいるように、
もうそれは深く味わうというより、
そこに行った、ということが目的になってる。
それじゃあやっぱりもったいないと思う。
どんなアーティストも、渾身の力を込めて
作品作りをするけれど、クオリティが低く
評価されないことも、もちろんある。
でも繰り返し体験することで、
次第にいいところが見つかり、味わい深くなっていく。
音楽は繰り返し体験する時間が短いから料理や映画よりも
身近で心に浸透しやすいのかもしれない。
自らが体験するには、知識の限界があって
作者の意図を理解するのにも難解な時がある。
ここで有効なのが、
身近な人や好きな人からのおすすめや解説で、
作者とお客さんの橋渡しの役割を担う。
口コミというものに近い。
上手な説明は、難解な言葉や意図をほどき
その良さをうまく伝えてくれる。
その際、語彙力や喩える技術やコピーはとても重要。
でも宣伝ではなく解説、というニュアンス。
宣伝は当人がほんとに好きではない商品でも、
影響力を武器に、たくさんの人に届けることができる。
なにも宣伝が悪いということではないけど、
自分が心からほんとに好きというものを
人におすすめする方が、相手にも作者にも優しいと思う。

関連記事

  1. 期待に応えるということ

  2. AIとの付き合い方

  3. 主体的になるだけで

  4. 旅は道連れ

  5. 共感するための口実

  6. 言葉にならない感情

0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x