マイペースでいい

誰にだって不安や恐怖がある。

自分に自信があるなんてなかなか言えない。

育ってきた環境、社会の仕組み、情報の扇動、

いろんな要因が複雑に絡み合い、影響を受け、

人は大人になっていく。

同調圧力や、異質なものをたたく文化だったり、

なかなかポジティブには生きさせてくれない。

環境が与える影響はとても大きくて、

どの場所で生まれたかだけで、自分の意思とは

関係なく後の人生が左右される。

でもそこから自己を確立していこうと、

いろんな人と出会い、いろんな経験を通して、

傷ついて乗り越えて、傷ついて乗り越えて、

細胞と同じように、再生し免疫ができていく。

よろこびも悲しみも、実際に身をもって

体験してみないと、その痛みはわからない。

自分が経験していないことを、

相手にアドバイスするなんておこがましい。

すべての人が、自分のことを見て欲しい、

愛されたいと潜在的に願っている。

その手段として、こうして書いたみたり、

料理を作ったり、絵を描いたり、歌ったり、

ダンスしたり、何かモノを作ったり、

それぞれ自分に合った心地よい表現方法があって、

それはストレスの発散方法とも、

密接に相関しているような気がする。

その延長として、自分の表現したことが

他者から評価されることで、さらに心地よくなる。

料理を美味しいと言ってもらえたり、

絵が上手、歌が上手、と喜んでもらえたり、

認められると、人間は不思議と本能的に

うれしくなる脳の回路になっているんだろう。

みんな自分が好きだし愛されたいから。

でも承認欲求との距離感が大切だと思う。

心地よくなる反面、ドラッグのように麻痺してしまうと

自分を見失ってしまう危険性を秘めている。

認められたいがために、他者の要求に答えすぎると、

評価されることに重心をのせることになってしまうから。

だからと言って社会の市場に寄せることが、

間違いではないし、悪いことでなくて、

自分の表現が誰かの役に立つということほど、

人間らしい振る舞いは他にないだろう。

大事なのは、その振る舞いに自分自身が納得していて、

心地よい世界観の中で自己表現ができているかどうか。

そう振る舞うことはもしかしたら、

社会の中では生きにくいことかもしれない、

周りの目や評価が気になるかもしれない。

自分に負荷をかけてまで、周りに合わせて

無理をしてしまうと、消耗して人生が終わってしまう。

しあわせの尺度なんて自分で決めれるはずだから、

自分だけのモノサシで世界をはかればいい。

自分のペースでその世界を見つければいい。

関連記事

  1. 気持ちの段取り

  2. 金沢で感じたこと

  3. 正解なんてない

  4. 余白こそが未来

  5. 風土と食

  6. 論理と感性のあいだで