いずれは静かなところで暮らせたらなんて思ったりもする
けれど、都会の便利な生活に慣れてしまってるから、そん
な場所にほんとに行けるのかと懸念する。
どこでも仕事ができるような時代が来ていて、地方移住も
盛んに推奨されるようになり、また意識も向かっている。
人とのつながりが大切、助け合って生きていこうなんて
よく聞くけれど、地方独特の過干渉もなんとなくめんどく
さいなと思ってしまう。
都会は都会で隣人との関わりがなさすぎるけど、その距離
感の心地よさみたいなものは人それぞれ違うでしょう。
地方と都会の二項対立で考えるのもよくないけど。
生まれた場所に愛着はないし、住む場所に執着もないし、
どこでも行こうと思ったら行けるけど、導かれるような
感覚は未だ感じたことがない。
住む場所を変えるって勇気がいる。
実際に住んでみないとわからないことがあるし、合わない
からといってころころ変えるのもコストばかりかかる。
それぞれの野菜が美味しく育つ土壌があるように、人もそ
れぞれの特性が活かされるような場所があると思っている。
自分はどの場所が適しているのだろう。
ここではないような気がしてるのはたしかだ。
今まであまり外の世界を知らずに生きてきたので、
一歩踏み出してみると刺激がたくさんあっておもしろい。
人の数だけ考え方は多様だし、正解なんて存在しないこと
もわかる。
そこにあるのは時代が生んだ社会システムと環境があるだ
けで、誰のせいでもないし誰も悪くない。
気づけるか気づけないかの差だけなのかもしれない。
違いを認識してはじめて自分の今の立ち位置を認識できる。
違う世界を覗くことの大切さを痛感した旅だった。