あらためて食べものにおいては本末転倒なことが多い。
ファストフードに始まり、スーパーに並ぶ添加物たっぷりの加工された食品群。
職業柄、食に関わっているから意識が向くのもあるだろうけど、時折こうして本に触れ再確認すると、よりその問題について考えるようになる。
普段からの姿勢が大事なんだろうけど。
いいことと悪いことは表裏一体なのが真理なのか、便利さや早さは快適さをもたらすけれど、考えることや覚えることをしなくなっていく。
また別の軸で忙しさや時間のなさが、効率や楽な方へと導いていく。
こと食や料理においては顕著で、料理をしなくてもなんとかなるほどに、買い物をすれば、お金を払えば、問題が解決できてしまう。
何でできているのかを知らずとも、何が入ってるかを知らずとも。
資本主義社会において企業の優先すべき目的は利益を上げることであり、従業員を守ることであり、株主にお伺いをたてること。
美味しそうなパッケージと、美味しそうなキャッチコピーと、美味しそうな演出で、消費者を誘惑する。
新商品が次々に出てるわりには人気や定番や復刻なんかをこねくり回していて、よく見てみると特に目新しさがないと思うのは自分だけだろうか。
直接的に身体に悪くないギリギリの食べものをたくさんの人が食べている現実。
警鐘を鳴らす人もたくさんいるけど、自分ごとにならないと人はなかなか気づけないものだ。
本来あるべき食事はいたってシンプルなこと。
顔の見える生産者の食材を使って料理をする。
凝ったメニューにしなくても家族が食べる分にはシンプルな調理が一番美味しい。
人間の欲望は簡単なことを簡単にできないのだから本末転倒でしかない。
忙しくて、時間がなくて、ストレスを抱えて、身体に良くないものを食べて、病気のリスクを上げてしまう仕方なさ。
一生懸命働いて稼いだお金はどこへ消えていくのやら。