フィクションこそ真理

久しぶりに読んだ小説、

久しぶりに読んだ村上春樹。

いつも小説を読みたいと思いつつも人文系を読んでしまうので、知人が貸してくれなかったら延々と後回しになっていたはず。

しかも本を読み出した青年期の入り口が村上春樹だった。

独特の文体とクールな主人公の立ち回りに懐かしさをおぼえる。

パラレルワールドをテーマとした設定は過去作も含めて個人的に好き。

 

本に求めることと言えば、ついつい役に立つことや意味のあること(もちろん自分の興味関心を優先してることもあるけれど)、今の悩み解決や未来の自己投資という観点で選んでしまう。

自分の中で小説という物語は、映画やドラマと同じ、ある意味エンターテイメントであり、楽しめるもの、おもしろいもの、に位置している。

とはいえ、エンタメも人間が作っているので、どの作品にも人間模様が詰まっている。

感動したり、記憶と重ね合わせたり、教訓を得たり、物語には人の心を動かし変容をもたらす力がある。

ノンフィクションは事実を描写するけれど、フィクションは人間の真理を深く描く。

より本質的で、普遍的で、人間的というか。

そんなことは前からわかっているにもかかわらず、どうしても人文系に手が伸びてしまうのだけれど。

 

これを機会にあらためてもっと小説を読んでみたいと思った。

けれど今の世の中には溢れるほどの物語があって自分に合うものを選ぶ目利きも大事になってくる。

賞を獲ったとか、流行っているとか、人気だからという基準で選ぶのもどうなんだろう。

まずは名作や古典から手をつけようか。

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