よく本が好きな人は幼少期の頃から家に本がたくさんあって当たり前のように読書が習慣化してるというけれど、そんなことはなかった。
高校生になってクラスメイトが休み時間にフロイトの心理学を熱心に読んでいる姿を見て、カッコいいと思ったのが本を好きになったきっかけだ。
カッコをつけて哲学や生物学などむずかしい学術的な本から入り文学へと、本の世界に夢中になった。
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本を読むことはいつの時代も大事なことだと言われている。
読む本のジャンルにもよるけれど、自分と向き合えること、著者または他者の気持ちを想像できること、知識や知見が増えること、基本的にいいことしかない。
本を読んでる自分が好き、賢そうに見られるから、みたいな動機もあるかもしれないけれど、それもまた読書をしているというゴールは同じなのでいいことである。
そのどれもに当てはまってもいるいるけれど、個人的に本が好きなポイントは本という物体そのものにあったりする。
紙の質感(出版社によって質や厚さが違う)や匂い、手に収まるサイズ感、装丁のデザイン性、開いた時の感じ、ページをめくる時の感じ、並べた時の荘厳さ、など読書の本質とは少し違うところに魅力を感じている。
そして読書にはそういった体験価値が含まれているのも事実だ。
だから昨今議題に上がっている本は紙かデジタルかなんて答えるまでもないどころか、今はスマホでメールやSNSの投稿やニュース記事なんかも液晶画面で見る機会が増えたけれど、文章を読んでもなんとなく頭の中にすっと入ってこない。
本に触ってるだけ、見てるだけで気持ちがいいなんてだいぶおかしなことだと自覚している。
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そういった理由で自分の欲求を満たすため本のある空間を作ることに憧れがあった。
本離れが進んでいる時代だからお客様に本を読んで欲しいでもなく、読書が大事だと言いたいわけでもなく、ただ好きで並べたかったのだ。
それに飲食と本は相性がいいと思うし、強いて言うなら忙しい時代だからこそ読書ができるほどにゆっくりとした時間を過ごしてほしいという願いみたいなものはある。
あまりビジネスっぽいことをするのは得意ではないけれど、新しいアイデアの取り組みとして飲食と本を絡めてみた。
自分の本棚を見られるのは裸を見られるより恥ずかしいと言うけれど、意外とそうでもなく関心のあるテーマに興味を持ってくれる人が一人でもいればこの上ない幸せだ。


