それをご縁と呼ぶ

いつもはゆったり静かなカフェ営業もタイミング次第では賑やかになる。

飲食店あるあるだと思うけれど、曜日や天気と関係なくお客様の来店が重なるときとすごく暇なときがあったりする。

分散して来てくれたらいいのにと同業者はつぶやく。

この前も満席になって飛び込みで来たお客様を大変時間がかかるからとお返ししてしまった。

タイミングが悪いと言っていいのか、良いと言っていいのか。

悪いと捉えるのは、お客様からしてもわざわざ来たのに残念だし(目的を持ってたならなおさら

)、お店側からしても売り上げを逃してしまうから。

良いと捉えるのは、お店側からの視点になるけれど、忙しいときの対応はどうしても雑になってしまうし、料理の提供も遅くなってしまうので、不満の種になってしまう可能性があるから。

もしもまた来てもらえたときに丁寧な対応ができた方がお客様にいい印象を残せる。

あわよくば、せっかく行ったのに満席でいっぱいだったという印象は、繁盛しているという口コミを生むかもしれない。

人それぞれ物事の感じ方や捉え方は違うので正解はないけれど、こちらの心情としては「自然の

中で料理をじっくりと味わい、ゆったりと流れる時間を過ごしてほしい」という思いがあるので、むしろ本来なら作れる席数を、あえて減らしていたりする。

このようにお店のコンセプトやオペレーションのやり方、スタッフのキャパシティなど、一般のお客様にはなかなか伝わらないことがある。

なかにはそういったお店側の内情をSNSで(やや不満げに)主張している同業者もいて、気持ちはわかるけれど、あまりよろしくないことだと思っている。

というのも自分も昔は、どうしようもなさをわかってほしいからとSNSで訴えてみては一部の人からは共感されるものだから気持ちよくなっていた時期があった。

でも今は大人になっていろんなそういうことも含めて主張をせずに許容できるようになった。

満席で案内できなかったお客様には申し訳ない気持ちがありつつも、これでよかったんだと思える自信というか信念というか。

ご縁があるならば返してしまったお客様もきっとまた来てくれる。

そのときにこの前はすみませんでしたと言えるくらい顔を覚えていれたなら、それはじゅうぶん真心のこもったおもてなしになるだろう。

お店も人も何事も、出会いというのは不思議とタイミングであったり、運であってり、巡り合わせでできている。

返してしまったお客様はもう来ないかもしれないし、次は予約してくれるかもしれないし、また来て満席で返してしまうかもしれない。

昔は来てくれたお客様が急に来なくなったとき、何か悪い思いをさせてしまったのではと考えても仕方のない不安に襲われるくらい繊細だったけど、今は今も応援してくれるお客様を大事にしたいのと、これから新しく出会えるお客様との巡り合わせにワクワクしている。

意識や理性を超えて迷うことなく、ありのままの楽な自然体でつながっていく関係性をきっとご縁と呼ぶのだろう。

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