道の途中

人生にとって最大の命題は、どう在りたいか、

どんな価値観で生きていきたいか、を

自分自身で把握していることが大事だと思っていて、

これができているようで意外とむずかしかったりする。

自分にとっての幸せはなにか、軸となる考え方、

それらが定まっているだけで意思決定は随分としやすい。

ただでさえ人は周りの影響を受けやすいし、

時代にも流されやすいし、どの親の元に生まれたか、

どの国に生まれたか、でも大きく変わってくる。

お金が大事なのか、時間が大事なのか、人間関係なのか。

どれも欠かせないけど人それぞれ優先順位は違うはず。

自分が向かっているところはどこなのか。

安定という言葉はこれから通用しなくなってくる。

柔軟さが求められる大変な時代がやってきている。

特に若い世代はそれも加味して行動していかないとやって

いけないので、昨日の話ではないけど必然的に学び続ける

環境がどんどん賢くさせていくような気がする。

何かを成し遂げるという考え方は西洋思想やアメリカ的で、

それ自体悪いものではないけど目標を達成してしまうと、

そこで終わってしまう。

定年退職した何もしていないお客様を見ていると、

培ってきた経験や技術をいい形で社会に還元できる方法が

見つかればいいなあと、お節介を思いつく。

でも幸せの形なんて人それぞれだし。

日本には、茶道や柔道や武士道といった「道」のつくもの

が多くあるのは東洋思想の傾向だから。

そこには明確な終わりがない。

ただ極めるために日々励み前に進んでいく。

ぼくはどちらかというと「道」のような過程を楽しめるよ

うな価値観を大事にしたいなと思う。

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