お客様から聞いた神戸屋レストランの相次ぐ閉店。

同じ世代の方々はけっこう驚かれるような気がする。

どことなく上品な装いで、決して値段が高すぎるわけでも

なく、主張し過ぎないデザインで、パンも美味しい、

老若男女に人気の家族でもデートでも使えるレストラン。

よく利用してたわけではないけど、このクラスのお店の

閉店を耳にするとさすがにびっくりした。

飲食業界の厳しさは一向に回復の兆しを見せず、

耐え忍びながらも決断をしかねている人が多いのでは、

と勝手に予想している。

事実、今までやってきたことを発揮できる環境がどこにも

ないのだから、次に何をしていいのかわからない。

それでも長引く現状は変化を見せず、

覚悟を決め諦める人は後を絶たないのだろう。

飲食に限らずサービス業全般がもう人手不足の真っ只中、

今コロナが終わったとしても働き手がいないので、

お客様が押し寄せたところでお店は回らない。

環境は違うけどニューヨークでは年収1000万円の料理人の

求人に応募がないそうだ。

でもこの事例はいろんなことを示唆している。

希望がないところに人は戻ってくるのか。

これしかできないからと、いくらすがりついていても

否応なくやってくる環境の変化には敵わない。

この世から飲食店が完全になくなることはないだろうけど、

どれだけ声を上げても淘汰は避けられない現実。

食文化を大切に、なんて言葉もきれいごとのようで、

どこか宙ぶらりんな感じ。

どうしても悲観的な考えばかりが堂々巡りになってしまう。

じゃあ次に何をすればいいのか、何ができるのか、

明確な答えがまだまだ見つからない。

たぶんみんなもまだ見つかっていない。

関連記事

  1. 得より徳

  2. テイクアウトの問題点

  3. どうしようもなさについて

  4. 褒められる気持ちよさも、表現者であることの意味合いも

  5. 善意のつながり

  6. つくる責任つかう責任

0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x