久しぶりに間借りではあるがお店をすることになった。
店舗を閉店してから一年半が経つ。
お店をすると言っても週2だけなので、するうちにも入らないかもしれないけれど、わりと大きな決断のように思う。
その間もちょこちょこと活動はしていたものの、気まぐれでわかりにくい感じはお客様を困惑させていたのかもしれない。
なので新しいお客様が増えるはずはなく、すでに知っている人たちへのまだ存在はしてますよ、というメッセージになっていた。
お店が自分にとってのアイコンでありアイデンティティだと自負しているが、未練がましく定まらない様子に何度も何度も辞めることも考えたけれど、どの方向から考えても最後の最後には諦められなかった。
それほどまで執着をしているくらい、決して心地いいわけではないけれど、自分が自分の人生をコントロールできるたしかな領域であることには間違いなかった。
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世の中の多くの人が人生の時間を労働という形で雇用主に捧げている。
その労働時間を自分の学びや資産として意味付けしているならば、それはまた解釈が変わってくるけれど、家族を守るため、ローンを返すため、食べていくための仕事がほとんどだろう。
それでも適度な距離と責任感で仕事や会社にうまく適応できるタイプならともかく、そもそも気質的にも苦手意識がある上に、自分の人生を雇われ労働にフルベットするのは(個人的に)希望がなくなるのと同義だと感じてしまう。
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飲食店の経営を続けるのはとても難易度が高い。
それでも自分でお店をしている人たちはみんなどこか活き活きとしていて楽しそうな表情をしている。
それは間違いなく収入の多寡(むしろ厳しい)ではなく、自分で自分の人生をコントロールしているという実感だ。
だれに指図されるわけではなく自分で決めれること、自分の領域があること。
お金は多くを欲しがらず最低限の生活を確保しつつ、いかにその領域を守っていくか。
そのバランスは永遠のテーマのように思う。
時代によって変動もしていくだろうし。
またお店を作って自分の世界観を表現したい一方で、お店を構えることのリスクやプレッシャーもあるので、いったんは週2に落ち着いた。
自分の領域があること、それは人生の幸福度にも大きく関わっている。

