たまに聞かれるんです。
レストランやカフェしたくなかったかとか、
イートインはしないのかとか。
今までそういう世界でやってきたし、
テイクアウトなんて業種は初めての経験。
でも、レストランやカフェをやる意義みたいなものが
よくわからなかったし、見つからなかった。
テイクアウトは小さいスペースで、
小さく始めれるからという理由もあったけど、
何よりも、自分の料理を食べてもらうというより、
公園でのんびり過ごすという情景や風景の中の
一部として料理の存在でよくて、ひとつのきっかけでよくて、
むしろその体験こそが、特に今の時代には
必要なのではと感じ、シーンの提案と挑戦をすることにしました。
そっちの方に意義を感じた。
もちろん、料理に従事してる身としては、
作りたての美味しい状態のお料理を、
目の前のお客様に食べてもらい、
ダイレクトに反応を受けれることは何よりの喜び。
そうしたい気持ちは胸の内に沸々とあります。
でもイートインは届けれる範囲が限られてるけど、
テイクアウトは拡散性があって、遠くまで届きます。
決して量産はできないのですけれど。
何事にもいいところ悪いところがあって、
自分の基準がなにを大切にするかをきちんと選ぶ。
いろんなことに手をつけてしまうと中庸なものにしかならないから、
なにをして、なにをしないかを見極めること。
特に、なにをしないかを決めることが世界観をつくっていくと思います。