お店を閉店してから二ヶ月が経った。
やるべきことを実直に進めながらも、
時間のコントロールがむずかしくて、
有意義に過ごせたかどうか不安になる。
時間は無情にもひたすら進んでいく。
学生時代のように、過ごした時間の成果物が、
お金に変わらないことも、チクチクと心を刺してくる。
果たして正しい道を歩めているのかどうか、
視界の悪い道を手探りで進んでいく。
どうしても締め切りなどの制約がないと、
人間は自分を律することができない弱い生きものだと
言ってしまえば、それはもう立派な言い訳でしかない。
新しいことを始めるにはとても勇気がいる。
お店を始めた頃の写真などを眺めていると、
よくそんなクオリティで始めたものだと、
自分に嫌悪感すら覚えてしまうほどにひどい有り様で、
美味しくなさそうだし、センスはないしで、オープン
当初から応援してくれてるお客様には感謝しかない。
でも、訳も分からず何かを始めた自分がそこにいたことは
確かな事実で、やりながら考え、気づき、改善するを
繰り返してきたことによって今に至っている。
視野も広がり、メニューも増え、認知も高まり、
お客様と共に成長させていただいた。
本を読んでも、旅に出ても、時間を作っても、
意外と目標や目的なんて見つからない。
動きながら、軌道修正してはじめてわかるものでもある。
今を席巻する大企業も始めは違うものを売っていたり、
試行錯誤しながら周りを巻き込んで成長してきた。
論理や経験でわかってはいても、いざ動き出すための一歩が
怖かったりするのだから、まだまだ半人前だなと自覚する。
そう自分に言い聞かすことで少しだけ救われる。