振り返る大切さ

道は必ずどこかにつながっている。

道は全国の隅々にまで広がっている。

それを作った人、人間ってすごいなと思う。

人間の何倍も大きい建物も難なく作っていく。

どんどん上に高く大きく作り、空を飛んだり宇宙にも行けてしまったり。

大きな人工物を見るたびに漏れる感想はいつも決まって人間はすごい。

すごいという表現は曖昧だけど、人類の叡智や技術の積み重ね、みんなで協力して生み出せるエネルギーは度を越してしまうと尊大で恐怖をも生み出せるすごさという意味合いも同時に含んでいる。

戦争に核兵器、倫理から逸れた群集心理は、時に盲目的な過ちを犯してしまう。

それらの愚かさも含めて人間はすごいなと思う。

正義という名のもとに人間は被害者にも加害者にもなりうる。

日本人の痛みや悲しみを反芻すると共に、日本もまた諸外国に対して残酷なことをしたのも事実としてある。

どの角度でどの側面を見るか、歴史を俯瞰して見ることも大切だと思う。

目を背けたくなるような過去もこうして振り返る機会が必要だとあらためて思った。

それは自分自身の過去にも当てはまる気がする。

忙しく時間に追われている現代社会において効率や生産性が重要視されているにも関わらず、自分の人生とは関係のない情報を貴重な時間を使って消費している。

過去を振り返る暇もないほど将来の成長や不安について考える。

目の前のやることに追われていたら視野が狭くなり大切なことに気づける感性を鈍らせてしまう。

それは今回の休業期間での大きな大きな発見だった。

いまだに使う必要もない核兵器で互いを牽制しあう人間と人間。

いまだに各地域で終わらない戦争や紛争。

なまぬるい平和な国に生きているからこそ言えることを自覚しながらも、同じ種、同じ人間なのにどうして争いを止められないのかは不思議で仕方ない。

偶然にもそんなタイミングで行われるG7広島サミット。

極端な話、お偉いさん7人のためにたくさんの市民の暮らしは大きな影響を受けている。

交通規制にはじまり、学校や商業施設のお休み、警備する人の大変さ、張り詰めた緊張感。

同じ人間なのにどうしてこんなにも差があるのだろう。

権威や権力、肩書きなんて本当は実体のないものなのに。

人間はだれしもすごさと愚かさを合わせ持っていることを自覚しないといけない。

長崎の原爆資料館、決して忘れないで伝えてほしい、当時の人の声が心にささった。

広島でも思ったのは、このような場所に海外の人が多く訪れていることに感情が潤う。

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