たくさんの料理レシピが溢れている。
ネットのない時代には、
何十年も修行してこそ得られた技術や味が、
今はクックパッドやクラシルで
簡単にレシピそのものは手に入る。
テキストから動画へ。
これからは5GやVR技術で、
もっとリアルタイムに個人の適正に合った
レシピを提示してくれるのでしょうか。
確実に、食べものの美味しいレベルは上がっていて、
どんなお店も美味しくて当たり前で、
誰でも美味しい料理が作れるくらい
テクノロジーの進化によって、食の民主化が進んでいる。
でも溢れすぎていて何を選んでいいのかわからない。
そんな時は、ネットのだれか知らない人の
レシピを参考にするより、自分に合ったプロの人や、
料理研究家さんを数人見つけて、耳を傾けるなり、
レシピ本を買うなりした方がいいと思うのです。
その方が感性が近いわけだから、
その人が作ってる他のお料理も
美味しく作れる確率は上がりますし、
自分の中に味の基準ができてきます。
料理の不思議なところは、
レシピの分量と行程をそっくりそのまま真似しても、
まったく同じ味にはならないところ。
よく五感を使うなんて言いますけど、まさにそれで
音や触覚、熱の伝わり方、切り方など、
ひとつひとつの細かい作業に経験でしか
わからないものが、きっとあるのでしょう。
でも、もっと不思議なのが、だれか特定の人のことを
心から想って作るのが一番美味しくなると思っています。
それも含めて、料理は愛情でもあるし相性でもあります。