野菜は同じ種類でもいろんな色がある。
赤い玉葱、紫のキャベツ、白いとうもろこし、
黄色いキウイ、オレンジ色のカリフラワー、桃色の大根。
たしかに食卓が彩り豊かだと、場が華やかなになるし
食欲もそそるし、視覚でも楽しめる。
でも色が変わったからといって美味しいとは限らない。
むしろ本来の色の方が美味しいように思う。
次から次へと、新しい野菜が出てくるけど、
今よく目にするメジャーな野菜も、
もとを辿れば原種に行き着くわけで、
長い時間をかけて、人間が品種改良や遺伝子組換えを
繰り返し、美味しさや生産性を追求した結果で、
例えば、ブロッコリーの原型がキャベツのように、
形を変え、色を変え、試行錯誤を重ねてきた。
遺伝子組換えは賛否両論あるけど、
安全性に関してはグレーで、体内に入るものだから
慎重にならざるをえない。
人間はどうしても早さや効率を求めて、
環境を犠牲にして技術を進歩させていく。
大局的に見ると、人間のエゴかもしれないし、
部分的に見ると、人間が持つ探究心の結果。
アインシュタインと核兵器の関係のように。
人間のためを思う行いが、人間や環境を犠牲にする。
エゴと探究心は紙一重。
そのバランスがむずかしい。