情報を食べている

よく旅行先の食事であったり、野外のバーベキューなどが、

美味しいと感じてしまうのは、思い込みの力も大きい。

せっかくの機会なんだから、楽しみたいと脳が思うらしい。

遊園地のアトラクションでの待ち時間も同じ理屈だと思う。

人間は往々にして、時代の慣習や価値観に囚われている。

そういう風にできているのだから仕方ない。

食事もファッションと同じように、

その時々で流行があって、情報としても消費している。

タピオカやアジア料理や濃い味系やピリ辛系など。

あの手この手で、仕掛け人がマーケティングを駆使して、

消費者の購買を促そうと努力をしている。

もちろん絶対的に美味しいは前提にあって、

その外側をどう彩れば、喜んでもらえるのかを考える。

美味しさとは千差万別で相対的なもの。

流行や行列ができてるからと感じる美味しさもあるし、

空間や場面を演出することで得られる美味しさもある。

生まれ育った環境や文化的な違いで、

味覚にも合う合わないが人それぞれにあるけど、

味そのもの以上に情報として左右されてる部分は大きい。

情報は操作ができるものなので、例えば

影響力のある芸能人が美味しいお店だと発信すれば、

たちまち人が群がり美味しいお店になれることもある。

事実、食の流行に関しては雑誌のメディアが常に

新しい価値観を提唱し、時代を牽引してきた。

アンアンやノンノは特に、女性を家事から解放させ、

外での自由な遊ぶことを楽しませた功績は

今にもつながっているほどの影響力を与えている。

もはやグローバルな世界にこれから見たことない食材や、

食べたこともないような目新しい味に出会える確率は

限りなく低いので、食に関しては情報を上手に使って

付加価値を与えないと厳しい状況になっていると思う。

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