世界にはこんなにもたくさん人がいるのに、
生きてるうちに関われるのはごくわずかな人たちだけ。
友人、恋人、夫婦、仕事、家族、様々な関係性の中で、
出会いと別れを繰り返し、みんな歳を重ねていく。
だれかとだれかの人生が互いに交わり、
ひとつになったり、違う方向に進んだり。
生まれおちた場所の環境でも人生は決まってしまう。
貧困に喘ぐ場所で生まれたならば、
圧倒的に始まりの時点から不利な人生になってしまう。
残念ながら今の社会では、スタートラインが平等ではなく、
生まれたい場所は自分で選べない。
たとえ豊かで恵まれたこの国で生まれても、
親の愛情が歪んでいたら、子供への影響は大きい。
子供は自分の意思と裏腹にできてしまうことがあるから
ほんとに悩ましい人間という生きものの仕組みだと思う。
親には子供を育てる責任があると本能でわかっていたと
しても、権利を放棄したり、虐待がなくならないのは、
親の人間性が未熟だからに他ならない。
親になれる一定の基準があればいいのに、とさえ思う。
人生のスタートは自分で選べないけど、
生きてさえいれば徐々に自分で選べるようになってくる。
だれと出会うかもその後の人生を決める大事な要素。
いい人も悪い人も、好きな人も嫌いな人も、
自分の人生をよくするための通り道だと思えば、
どんな出会いもすべて受け入れられる。
地球から見れば、小さな点に過ぎないこの街で、
お店を通して関わったお客様がたくさんいる。
ぼくの人生とお客様の人生が交差したのは、
宝塚ではないけど、この場所に生まれたからこそ。
それはすごい確率で起きた大切な出来事。