風土と食

10年ぶりくらいに会う知人夫婦に話を聞くため、

少しのどかな田舎町まで足を運んできた。

しんと冷える空気、静かに流れる時間、

情報を受け取る感覚は場所によって変わってくる。

その場所でなければいけないもの、

風土に根差すもの、土地への愛着、郷土愛、

自分には無縁で到底理解のできない感性に、

触れることがとても新鮮に思える。

それは大きく言えば国であり地球であり宇宙であり、

そのスケールに愛を感じれるということは、

生命と大きく関わりのあることかもしれない。

同じ食を扱うお店を営むものどおし、

場所は違えど根っこの思想は共感するものがある。

食を通じて広がっていくもの、

食を通じてつながっていくもの、

大切なことが循環していく未来図。

その土地が持ってるエネルギーを伝えるという

使命感を持って取り組んでる姿勢が美しい。

まさに風土は FOOD でもある。

夫婦でお店を営むということに強い憧れを感じる。

分断された性別の歯車が、うまくかみ合いさえすれば

相乗効果は一人の比ではないくらいに高くなる。

二人の思想が深い部分で同じなら心強い。

いい組み合わせの好事例を間近で見ることができた。

静かに流れてるような時間が、あっという間に

思えるほど長居をしてしまい、食事までフルコースで

ご馳走になり、とても有意義な時間を過ごせた。

食というきっかけに囲めるもの、集い合えるもの。

あらためて大切なことを再確認した一日でした。

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