長い人類史を見ても、不遇な出来事が転換点となり、
人々の意識が大きく変わるきっかけになる。
身近な例で言えば、東日本大震災。
いつ人生が終わるかもしれないから、今できることを
今しようという感情になった人が多いように思う。
事実これを機に、お店を始めた人が周りにも多い。
今まさに、不遇な時を世界中の人が直面していて、
不安と希望が入り混じっている状況の真っ只中にいる。
成長や拡大に向かっていた意識が、
現状維持や縮小に向かっているなとひしひし感じる。
時間に余裕ができ、考える時間が以前より圧倒的に増えた。
時代の価値観も大きく変わろうとしている。
自覚もないうちに、その時代の流れにのっているのか、
利益の追求よりも、自分が自分らしく自由に使える
時間があることの方が幸せなのではと感じるようになった。
メディアや企業に物欲を煽られ、幸福モデルを与えられ、
それらを追いかけるように、自分の時間を切り売りして、
一生懸命労働するというサイクル。
インターネットで世界がつながり、多様な価値観に
触れることで、いかにひとつの狭い世界にいたかを知る。
美味しいに絶対値がないように、幸せにも絶対値はなくて、
そもそも突き詰めれば、何においても絶対値はない。
何かと比べることによって自分の立ち位置を知り、
落ち込んだり優越を感じたり、環境に依存している。
人が作った概念の中でしか人は生きられない。
せめてもの救いなのが、時間は全員に平等にあるので、
限りなく絶対値に近い。
(もっと言えば時間も人が作った概念に過ぎないけど)
その時間をいかに自分らしく使えるか。
今回のわざわいでそんな気づきを得れたことが、
自分にとって大きな教訓になった。