リアルな現実

いまだに感染の勢いが止まらない

新型コロナウイルスは飲食業界をまだまだ困らせる。

飲食だけに限らず実店舗を持っているお店は、

今後、騒ぎが落ち着いたとしても

前のような世界に戻れるとは考えにくい。

リモートで仕事ができて、買い物もできて、

エンターテイメントも楽しめることが、より証明された。

物理的な人の移動がないと、実店舗ビジネスは

確実に少なくなっていく。

長い目で見ると少子化も進んでいくし。

リアルな体験こそが人間の感情を動かす装置で、

血を通わし生きてる実感を味わえるものだ、

なんて大きな声で言っても響かないくらいに、

いよいよ、厳しい現実と新しい未来は、

容赦なく人間に生活スタイルの変更を強要してくる。

たとえ安全に過ごせるようになったとしても、

今回のコロナで神経質や過敏になってしまった人が、

心置きなく外出をするとは思いにくい。

何が正しいのかよくわからない情報にも、

繊細な人は翻弄させられてしまう。

結局のところ実店舗ビジネスができるのは、

経営上手なお店だけが残っていくような気がする。

何も考えず料理が楽しいからと、この世界に飛び込んで、

自分のお店まで持てて、業界の現実も目の当たりにして、

全部で約20年以上の時間を費やしてきた。

でも自分にとっては、そこまで未練や執着がないように

気持ちを整えてきたつもりだし、今までに費やした時間を

次に活かせるようにと奮闘はしてるつもり。

だけど、もっと熱心に料理が好きで好きで仕方ない人が、

外的要因によって活躍できる場所が奪われてしまうのは、

うまく言葉に表せないけど、すごく悔しいなと思う。

カセットテープや、フィルムカメラや、小さな書店が、

時代の変遷で否応なく姿を消していくように、

どうにも避けられない波がすぐそこまで来ているような

気がしてならない。

関連記事

  1. 工夫がすべて

  2. 知らない幸せ

  3. 写真にする意味性

  4. カフェ文化の今

  5. 食はノンバーバル

  6. 料理人のセカンドキャリア

0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x