この数日間、お客様からたくさんメッセージをいただいた。
悲しんでくれ、残念がってくれ、最後には応援してくれる。
ほんとうに心からありがとうございます。
テイクアウトだから、お客様と実際に接した時間は、
僅かなものだけど、お店が存在していた期間は、
その関係性を深化させていく。
自分の作った料理にまつわるそれぞれの物語を聴くと、
食を通してつながったやさしさに心を動かされる。
公園でのピクニックや、お祝いでの集まりや、
クリスマスやおせちまで、いろんなシーンでのご利用が、
いろんなエピソードとして記憶に残っていく。
特に小さなお子様連れのお客様が多かったので、
同じように成長を間近で見ていたし、純白な心を持つ
子供に気にいってもらえてるのは特別にうれしかった。
そして幼少期の出来事はおぼろげながらも、
味覚として形成され、ずっと記憶に残っていく。
もうそれは責任重大な任務だと認識している。
果たして全うできたのかは、わからないけれど、
たかが一食の食事でも、人の心を動かす可能性のある
仕事であることは間違いない。
決して収入の安定した仕事ではないけれど、
身近な人と対峙し、感動を交換し合えるこの仕事の
魅力に取り憑かれてる人たちを誇りに思いたい。
それは人間が持つ根源的な喜びでもある。
だから飲食にかかわらず、サービス業に従事してる人の
割合が多いのは、そのためだと思っている。
お金はもちろん大事だけど、お金で買うことのできない
信頼や感動には大きな大きな価値がある。