周りに迷惑をかけないように、と教えられた。
きっと多くの人がそう言われたに違いない。
外の国から見ると極めて日本的なコンセプトだそうだ。
コロナにおける現状が顕著にその姿勢を現している。
うつされるより、うつしてはいけないという気持ち。
その気持ちが団結してることで広がりも海外より
抑えられているし、反対に同調性も生んでいる。
同じようにわがままも悪いことのように教えられる。
規定の枠から出ないように、周りと足並みを揃えるように。
迷惑をかけてはいけないことと、
わがままになってはいけないこと、すごく似ている。
迷惑をかけないは、相手を慮っているように見えるけど、
相手を煩わせたくないという気持ちは、
相手にも煩わせてほしくない心理の裏返しでもある。
これって自分には関わらないでってことになるから、
本当の意味でつながりが広がっていかない。
絆とか協力とか、力を合わせてなんて言うけど、
それぞれがどこか閉じこもっているような気もする。
悲しみや苦しみに共感するだけでなく、
もっと積極的に相手と関わっていけたら、
なんとなくたちこめるギスギスした今の空気が
もう少しすっきりするのではないかと感じる。
そのためには、少しくらい周りに迷惑をかけてもいい、
わがままであってもいいという雰囲気が作れたら、
この国も前に進めるのではと思う。
人は誰しも間違うことがあるし、失敗もする。
許すであったり、受け入れるであったり、
相手の行動に対する寛容な心も必要だ。