同じ作業を延々と繰り返すのが苦手だ。
そのような職業で働いている人は本当に尊敬する。
お店も決まったジャンルやカテゴリーでは語れないほどに、
和食にスペイン料理に韓国料理に家庭料理に、
様々なことをさせていただいていて、
理解あるお客様には感謝でしかありません。
単純作業そのものが苦手というのもあるけど、
その瞬間に生まれるインスピレーションや、
その場その時でしか味わえない体験を、
重要視しているという考え方でありスタンスでいる。
そもそも料理自体がそういうもの。
その季節にしかない食材、鮮度、香り、温度、
食べたら全部消えてなくなる。
極めて刹那的な出来事が繰り返される仕事ではないか。
毎回違うものを扱う大変さはあるけど、
うまくできたと思える瞬間のよろこびは大きい。
きっと初めてお店を知る人は何屋さんか分かりづらい。
こちらも詳しく説明したところで恐らく
理解してもらえない諦めもあったりするし。
一貫性がないと思われるかもしれない。
でもほんとは一貫性のある人間なんていない。
考え方は変わっていくし、時代も変わっていく。
その中でもブレない価値観さえしっかり保っておけば、
周りにどう思われようと、何が起きても適応していける。
そしてその理念をお客様は応援してくれる。
軸となるのは相手によろこびを与えること。
ただそれだけのシンプルなこと。