お店という場所

フィンランドが舞台の”かもめ食堂”という映画を観るのが、

お店を始める人にとっての教科書的存在だと言われたので

今頃になって初めて観てみた。

映画というのは一つの文化を作るきっかけとなりうる

影響力のあるコンテンツで、かもめ食堂に影響を受けた

人が多いことは噂では耳にしていた。

好きなことをして生きていく。

やりたくないことをやらない。

お店というのは誰でも始めやすいし、誰でも入りやすい。

食事をするというきっかけを通してお店と関わる。

うれしいことも悲しいことも、

お客様それぞれの人生が集まるための

”場所”があることが大事なんだと思った。

そしてその場所は大抵なんでも”受け入れてくれる”。

お店は基本的に誰にでも歓迎の姿勢を示してくれるし、

店主さんもあたたかくて、いい人が多いように思う。

サードプレイスなんて言葉があるように、

心の拠り所や、話せる人がいることが、

こんな少し窮屈な時代になったからこそ余計に

必要とされているのではないのか。

オンライン上だけでは解決できないなにか。

それが実際に人と会って感じる温度感だし、

それを行うための場所があることが重要なのだ。

誰だって自分を否定されたくない。

誰だって自分を受け入れてほしい。

お店という場所は、本来もっている人間らしさを

引き出す可能性をじゅうぶんに秘めている。

その良さを上手に伝えられたらうれしい。

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