忍耐と早さ

サラリーマンの先輩が言っていた。

今の若い子は忍耐が足りない、すぐ辞めていくと。

根本的な解決策ってなんだろう。

確かに気持ちはすごくわかる。

人の問題の悩みはエネルギーをとても消費する。

身近にも就活をがんばって就職をしても早くに辞める若者

が増えてきていることを実感している。

もしかしてこの問題、単純に若者の忍耐や根性がなくなっ

ている、だけでは言い切れないような気がした。

まずは人生の選択肢が広がったことにより、ひとつの仕事

や会社に執着しなくてもよくなった。

いまだに会社の上層部の人たちが古い価値観を押し付けて

くることで混ざり合うことができない。

価値観のアップデートの間隔は年々早くなっている。

もはや同じ時代に生きていても親と子の世代で物事の捉え

方の感覚はずいぶん違う。

このスピード感が引き起こしている問題に潜んでいるのが、

忍耐と関わりがあるのではないのかと思った。

いろんなことが早くなって便利の恩恵を受けているのは、

確かに豊かであるし心地よくなっていること。

ネットで買った商品がすぐ届く、行き先の最短ルートを教

えてくれる、電子レンジでごはんが食べれる、リコメンド

機能にパーソナライズ、5G技術など。

いろんなことが時短になっているのに、余計に忙しくなっ

ている世の中の不思議はさておき、早くなったことにみん

な慣れて当たり前になってしまうと、”待つ”という感覚も

変わってくる。

Amazonの配送が早くなったことで、それ以外が遅く感じ

てしまう。

ネットの動きが遅くなるとイライラしてしまう。

何を基準として物事を認知するかは、相対的で曖昧なもの。

若者だけでなく人類全体の忍耐がなくなってきていると捉

えることもできるのではないかと思った。

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