繊細ゆえに

ガラス張りのファサードは開放的だけど、時に多くの視線を集めてしまう。
基本的に人通りは少ないが、公園の方から気にしてる風の視線、前の道路が混みやすいので信号待ちの車から覗く視線。
すごく気になって仕方がない。
今となっては気軽に入れるお店のスタイルではないため、ガラス張りであることが矛盾していて少しばかり後悔している。
看板を出してないので、はじめて見る人には何のお店かわからない。
だから余計に覗き度が高くなるのか。
できれば見ないでほしい。
自業自得だけど、そんなことを気にするような小さな人間だ。

他にも大きな音が気になる。
緊急車両のサイレンの音、車やバイクの爆音、前が道路だからいけない。
サイレンに関してはもうちょっと音量を下げてもいけるはず。
個人で爆音を鳴らしている人はもうまったく理解できない。
自分のイヤホンを爆音にして走ってほしい。

予約制が浸透してきているので、お客さまの急なご来店にびっくりする。
自分が間口を広げているので、これも自業自得だけど個人的な性質として、やっぱり予約制がやりやすい。
どんなお店も基本的には待ちの姿勢なので、この点に関しては向いていないなと思う。
それでも予約制にすることで、お客様と対等な関係でありたいと願うのがほんとのところ。
一人で営業しているため効率を無碍にもできない。

ぼくは典型的なHSPだと自覚している。
正直なところ商売には支障をきたすことの方が多いような気がする。
万人にウェルカムな姿勢ではないし、負の感情には気持ちをもっていかれるし、思いもよらない言葉が頭からこびりついて離れないこともしばしば。
良くも悪くも些細な心の動きを受け取りやすい厄介な性質だこと。
不向きながらそれでも何とかやれているのは、料理と相性がいいのと、応援してくれるお客様の存在が人一倍ありがたく感じ取れるからだと思う。

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