ゆっくりも大切

最近はいろんなコンテンツを1.5倍速で観たり聴いたりしていた。
もちろん映画や音楽ではそんなことはしない。
2倍速でドラマを観る人もいるらしい。
(ちなみにSpotifyのPodcastは最大3.5倍速で聴ける。さすがに聞き取れない笑)
なんとなく生産性ばかりを気にしてしまう社会の流れ。
現実問題、時間に追われている人は多く、まとめサイトや要約系のコンテンツがネット上に溢れているのはそれだけ需要があるから。
要約を倍速にするなんてどれだけ忙しい人なのだ。
いや、冷静になって考えてみると少しの時間を短縮させたところで、本当に生産性が高まっているのか。
そんな問いが生まれてきた。

おそらくインプットの量を増やしたからといって、その分賢くなるとも思えない。
人それぞれに処理できる容量があるだろうし、記憶に定着させるのはもっと難易度が高い。
そう思って、いつも倍速で聴いてるコンテンツを通常のスピードにしてみたら内容がきちんと咀嚼できたような気がした。
これはきっと手段が目的化してしまう現象なのでは。
自分で設定したルーティンをこなすことが目的になっているということ。
例えば、三日に一冊本を読むとか、毎日ブログを書くとか。
できた時の達成感こそあるものの、身についた内容がないのなら意味がない、とも言えなくない。
量は数値化されやすく周りも評価してくれるので、ついつい上へ上へと目指してしまいがち。

ふと思う、何かを忘れていないかと。
スピーディーな社会の歯車に乗せられているような感覚。
いかに自分のペースを保てるか、そんなに急いだところでなのだ。
ゆっくり本を読んでみよう、ゆっくり観たり聴いたりしてみよう。
本来流れている時間のままに身を任せることが丁寧の本質かもしれない。

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