いらないお土産

歳をとってからの海外は、知識も感性も若い時より増えているので見え方も感じ方もずいぶん違った。

文化の違い、大事にしていること、たった数日間でわかったつもりにはなりたくないけど、個人的にはまた行きたいとはならなかった。

ただカッコいいだけじゃなんだか味気ない。

中身のない感じに違和感を覚えるのはきっとぼくが東洋人だから。

それくらいの差でしかないことは確かだろう。

そもそも旅行に行けること自体、ある程度お金を持っている人が対象で、観光地はいかに旅行者にお金を使ってもらうかの競争でしかない。

いかに外側を飾り、いかに思い出を作ってもらうか、どこまでいっても世界はビジネスでできている。

これでもかと聞いたことのあるブランド名が街や空港内に軒を連ねていた。

そもそも会いたい人がいなかったらロンドンを選んでない。

それに噂通り物価も高かった。

事業者目線だとうれしいけれど、生活者目線だと暮らすのは大変そう。

そんな中で美術館や博物館など、アートに関わることは大抵無料で入館できてとても助かった。

展示品の量もこれまたスケールが大きくてとてもじっくり見ていては一日が終わってしまうほど。

それでも本物の作品を間近で観れたことは貴重な機会になった。

今回の経験は今後の人生にどう役に立つのか。

おそらくすぐに答えのわかるものではないけれど、きっとどこかで何かにつながるのだろう。

役に立たせようとしてる時点で、頭のかたい自分がいやになる。

ほんのひとときでも異世界にいれたことは刺激も学びも多く、自己投資としてたくさんのお土産になったけど、一番いらないお土産も最後にいただてしまった。

出国前のPCR検査で出た陽性反応。

ゆるゆるのコロナチェックで日本には無事に帰ってこれたものの道中ですれ違った人たちは大丈夫なのだろうか。

そんな心配をしてる場合じゃない。

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