戻れないことがある

誰かに何かの作品を説明する時、自分の意見や解釈を伝えるのだけど見方によれば間違ったとはいかないまでも偏った考えを押し付けかねないと思っているので、要約みたいなことは積極的にはしないようにしている。
自分で体験しないとわからないし、事前情報のない感動は極めて純度の高い感情だから。
紹介している本は稀に見る大きな気づきがあった。
自分が社会に対して抱いている問題意識や、これからやろうとしていることが見事に言語化されていて、信念がより強固になったとういうか選んだ道がこれでよかったんだと安堵をもたらしてくれた。
贈与という概念はとても奥が深い。
簡単な言葉で説明するのが失礼なほど読んでみてわかることだし、何かを理解するには前後の文脈が重要になってくる。
ただの贈りものでないことは間違いなくて、タイトルの通りかなり危うい均衡状態の中で世界は贈与でできている。
そんなことより料理を作れと思われるかもしれないけど、個人的な興味関心はそちら側に向いている。
おそらく多くの人が気づいてないであろう資本主義の「すきま」を見つけてしまったのだ。
困っている人が目の前にいて見て見ぬふりができないように、知ってしまったからにはもう後戻りできない。
そんな感覚。

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