適度なプレッシャー

意外と経営者のクセの強さが業績をよくしたりする。

冷徹な部分や無茶振りをする部分など、コンプライアンスなんて関係なく他の人が聞いたら考えられないような行動をとっていることが多かったりする。

むしろそれくらい振り切って突き進まないといい業績を上げれないとさえ思う。

生半可なやさしさはスタッフの士気を阻害するのかもしれない。

最近の若い世代は上司が叱ってくれないことへの不満から辞める人も多いと聞く。

時代的に強く言えない上司、もっと厳しくしてほしい部下、アンバランスな関係が不思議な感じ。

豊かになったものだから前時代的なハングリーさがなくなってしまうのは仕方がないけれど、やっぱり何かを成し遂げる上で自分自身にある程度の負荷をかけないと成長しないような気がする。

幸いにも昔の飲食は今よりもブラックだったので、その辺はありがたいことに自然と鍛えられた。

上司に怒られないための工夫や、誰かに迷惑がかかってしまうような締切や、目上の人の行動を先回りする姿勢など、制約や規則の中でいかに立ち回れるかを考える必要があった。

いい意味で代々培われてきた慣習のようなものが人としての基盤をつくってきたのかもしれない。

厳しすぎてもよくなし、優しすぎてもよくないし、今の時代はその塩梅に揺れているような気がする。

適度のプレッシャーは必要な善だと思う。

自由は意外と扱いづらかったりする。

何を食べたいと聞いて、何でもいい、と答えられたら困るように、ジャンルや食材が決まってるだけでも考えは進みやすい。

料理も文章もテーマという制約のある方が不思議と考えに広がりが生まれる。

最近では苦しかったら辞めるとか逃げるとかの風潮があるけれど、それも良し悪しで少しくらいの忍耐を知っておかないと何事も続けることができなくなってしまう。

とはいえ自分に合わない環境なら長くいても意味がないので、今の時代はその判断がとても難しいなと思ってしまう。

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