怠惰への賛美

テスト直前に急がなくてもいい部屋の整理整頓をしてみたり。

すぐに返せるはずのメールを先延ばしにしてみたり。

やるべきことがたくさんあるにもかかわらず何も手につかずなんの生産性もなくただダラダラと過ごしてみたり。

人間は怠惰な生きもの。

例に漏れず自分も当てはまる。

おそらく世の中で活躍しているような人たちも怠惰な部分はあると思う。

そうであってほしい。

どこか忙しなくなっている現代社会において、コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスといった言葉があるように、成長や効率が重視されている。

周知のとおりテクノロジーの進歩であらゆることが時短になっているのに、みんながより忙しくなっているのは、きっと社会や人間はそういうふうにできているのだろう。

空いた時間ができても何かで埋めたくなるように。

それが考えることをしなくていい受動的な刺激の多いコンテンツだったりする。

何もしない時間を過ごすことがむずかしくなってきている。

怠惰なことは悪いこと、きっと勤勉さが美徳とされている日本の社会背景にも起因していると思う。

周りの目に日本人は特に弱い。

成長を求める欲張りな人間の性質がここまで世界を豊かにしてきたので、その恩恵を受けていることを忘れてはいけないけれど、何事も塩梅が大事で過剰さというのはリスクを孕んでいる。

何もしないで怠けてばかりではよくないと思うし、仕事が忙しすぎて周りで支えてくれている人を顧みないのもよくない。

時代によって価値観は変わっていくし、性格も人それぞれで違うので、何がいい塩梅かを確定はできないけれど、今ならもう少し怠惰を受け入れてもいいのではないかと思う。

人生を豊かにする上で本当に大切な人やモノやことってそんなに多くないような気がする。

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