料理は出来上がるまでにたくさんの下準備をしている。
メニューを考えるところから、食材の買い物に行ったり、食材の下処理をしたり、空間を整えたりと。
お客様と接点があるのは基本的に営業時間のあいだだけ。
目に見えない準備が大変だと言いたいわけではなく、どんな仕事もある程度クリエイティブでエンターテイメント性のあるものは、いかに下準備を入念にするかで結果が決まってくると思う。
演者には本番の舞台があるし、アスリートの人も本番の試合があるし、デザインやアートも最後は形となってアウトプットされる。
最終的な結果は運要素もあるので、一概には言えないけれど、準備は後悔のないよう限界までしておくことに越したことはない。
みんな等しく限られた時間の中で、いかに準備を重ねるか。
それはきっとただ時間をかけたらいいものでもなくて、何を吸収して何を吸収しないかや、緩急のバランスを考えることなど、的確さや最適化が求められるだろう。
ある意味で“要領の良さ”は社会を生きる上で重要なスキルかもしれない。
不器用な人間(自分のこと)が結果を出すには、たとえ報われなかったとしても、ひたすら時間をかけることしかできない。
反対に、もっと“想い”に部分に目を向けてみたらどうだろう。
抽象的で捉えどころがないものだけど、いい結果を出すためには“熱意(パッション)”や“精神(スピリッツ)”や“意識(ポジティブ)”も欠かせない。
むしろ一番大事だと言える。
心の底から結果を出したいという想い。
心の底からお客様を楽しませたいという想い。
心の底から湧き上がってくる沸々とした想い。
想いの領域は数値化ができないから模範解答もない。
どれだけ自分で強い信念を持っていると思っていても、結果を出せていなかったらその信念は足りないことと等しいのかもしれない。
それでもできることは想いの純度を高めること。
結果はどうであれその姿勢は相手に伝わっていくと信じている。