「ありがとう」や「美味しかった」と言われて、
嫌な気分になる人はきっといないはず。
こんな些細な一言で、
今まで時間をかけてきた労力や、がんばりが
報われるし、救われるし、満たされる。
まるで魔法をかけられたように。
言葉が持つエネルギーは壮大。
不思議なもので、どんな言葉もただの文字の羅列なのに、
ポジティブな言葉と、ネガティブな言葉では、
心に与える影響が大きく変わってくる。
人間の思い込みと習慣の力は侮れない。
もしかして、些細な言葉から喜びを汲み取る行いは、
日本的な文化が大きく関わってるかもしれない。
島国で限られた資源の中、鎖国という文化もあったり
閉じられた環境で、いかに楽しいことを見つけ、
喜びを享受できるかの思考の先に発見したもの。
尊敬や丁寧や謙譲などの複雑怪奇な語彙表現の数々、
色んな感情の機微に当てはまる言葉があったり、
日本人ですら使いこなせてないほどに
日本語には表現方法が幾多にも及ぶ。
小さなことから、大きな喜びを見出そうとする
日本独特の心の洞察の歩み。
その美意識は大切にしたいものです。
言われて嬉しいのはもちろんのこと、
自分のためにしてくれた相手の行為に対しても、
適切な言葉をもって、気持ちを伝えるようにしたい。