最近、食物アレルギーを持ってる人が増えている。
体が食べ物を拒んでいるということ。
特に子供の数が急増してるという。
長く飲食業界にいると、そのような声は
昔に比べて多くなったような肌感はあるし、
食品の表示に記載されてるのもよく見るようになった。
お客様の命にも関わるような問題だから、
作り手は細心の注意を払わないといけない。
実際、アレルギーによるアナフィラキシーショックで
死亡事故も起きていて、材料費を安く抑えようと、
ピーナッツを使っていたことを偽装していたために、
経営者が逮捕されるような前例もあったりする。
アレルギー体質の子を持つお母さんも神経を使う。
エビ、カニ、ナッツ系だとまだわかやすく避けれるけど、
小麦、卵、乳製品になると、食べれるものも
ほとんど制限されて、ただただお母さんと子供が
かわいそうだと思ってしまう。
研究は進んでいるけど、特定できるはっきりした原因は
わかっていなくて、いろんな要素が予測されている。
公衆衛生の進歩で清潔になり、外で遊ぶことが減ったので、
ばい菌をやつけるための、もともと体内にいる寄生虫が
必要なくなり、バランスが変化しているとか。
たしかに、人間の世界が清潔になりすぎると、
ちょっとした、ばい菌にも過剰に反応してしまう。
つまり清潔になればなるほど、人間は弱くなっていく。
そしてそれを予防したり治したりできる方法を、
最先端の技術で発明し続けないといけない、ということは
よりよい未来を求める人間の叡智こそが、
人間を、世界を、地球を退化させてるかもしれない。
つい、コロナウイルスが思い浮かんでしまう。