全国各地の地域にはそれぞれの名物がある。
その土地ならではの特産品を活かしたものや、
あんまり関係がなさそうなものまで。
旅と食は密接に結びついている。
あの場所に行くなら、あれを食べようと
消費者に連想させることができたら、
地方のブランディングも有利に働く。
伊勢神宮の赤福なんてまさにそう。
なんてことない餅とあんこが定番商品になっている。
バンドワゴン効果と言って、みんなが好きなものを
好きになるという行動心理が、一部の消費を加速させる。
伊勢神宮においては、さびれていくことがないので、
赤福のマーケットは半永久的に安定している。
同じものばっかり生産して、
作る人も売る人も楽しいかどうかはさておき。
でも名物があるだけでもまだいい方で、
今はどこの地方に行っても駅前などの風景は、
見たことのある大手チェーン店が軒を連ね、
地方も格差が進んでいるという印象を受ける。
その産業に就くことで生活が成り立っていた人たちは、
今後どうなっていくのだろう。
都市部における緊急事態宣言の影響は、
地方や観光地にも及んでいく。
さいわい、ウイルスは食材たちに感染しない。
旅の魅力でもある、そこでしか味わえないお料理、
鮮度のいい美味しい食材が待っているのに、
その機会が奪われてしまうのは残念で仕方ない。
特に小さなお店は、なんとかがんばって欲しい。
旅先では食事をするにしろ、お土産にしろ、
やっぱり心の動くものにお金を使いたい。
ちなみに赤福は買っていません。
