食べることは当たり前に生きていく上で欠かせない。
身近にありすぎるからこそ価値を感じにくいけれど、
深く考えてみると重要な役割を果たしていることに気づく。
身体をつくる栄養としての重要性はもちろん、
人と人のコミュニケーションを生み、文化を生み、
生命について考えるきっかけを与えてくれる。
今では少なくなったみたいだけど家族の団欒や、
友達との会話や、デートに誘うきっかけなど、
いつもあいだにあるのは食であることが多い。
ほんの些細なことかもしれないけど、
何かと何かをつなげてる存在であることは確かだ。
世界各国の料理に違いがあるように、
それぞれの土壌でしか育たない食材があって、
形成されてきた文化も違いがあるのに、
あいだにある食の役割はどの場所も共通している。
また食を通して命のありがたさを知り、
人間も自然の中の循環の一部であることを認識できる。
「美味しいという一言だけでは到底収まりきれないような、
体験や感情や発見が食べるという行為の中に潜んでいる。」
日常に溢れているので多くの人はそんな風には思わない。
自分だって毎回きちんと敬意を払って、料理を食べてる
わけではないし、たまにジャンキーなものだって食べる。
そんな大切なことを思い出すきっかけになる
アクションが少しでも用意できたらなんて考えると、
今までこの業界で長くやってきたことにも
価値を帯びてくるし、存在の意味があるというもの。
それは自分にしかできないことだから。