声の温度

個人の小さなお店は、お客様からの予約を電話で受ける

ことを大事にしている人が多い。

今はネット上に無料でできる予約ツールもたくさんあるし、

電話だと時間と手間を取られてしまうのに、

どうして直接やりとりすることにこだわるのか。

ネット予約を優先させているお店の者が解説をしてみる。

まず第一に、お客様の声が聞けるということ。

相手の声を聞くだけで、だいたいどんな人か想像がつく。

不思議なもので年齢や雰囲気は声を通して伝わってくる。

お客様のことをわかりたいという気持ちがそうさせる。

それほどまでに小さなお店は特に、

一人一人のお客様を大切にしている人が多い。

あとは少し前に社会問題にもなっていたけど、

席や料理の予約をしておいてドタキャンする人を防ぐため。

ネットでの予約だとどうしても関係性が希薄になるため、

キャンセルしやすいのではという言い分をよく聞く。

とりあえず予約だけする人、忘れてしまう人、

困ったことにいまだに悪質で意識の低い人はいるらしい。

ネット予約だと管理するのが大変、

本当に予約できているのか不安、という声もよく聞く。

たしかに電話は一番お客様との距離が近く信頼できる手段。

サービス業ゆえ人と人との距離が近いにこしたことはない。

でもしかし電話対応の最大のデメリットは、

お店側もお客様も時間をとられてしまうところにある。

お店側が電話を受けれる時間帯は限られているし、

お客様も電話をかけれる時間帯が限られている。

便利な時代にちょっと不便なようにも思える。

今はまだ大人たちも電話の世代だけど、

今後デジタルネイティブな子供たちが大人になった時に、

電話をすることが煩わしくならないのだろうか。

仮想空間になって匿名で過ごせるようになる世界では、

人に感じる温度もやがては冷めていってしまうのか。

声、温度、時間、何を優先したいかは人それぞれ。

ぼくは電話でなくてもお客様を信頼している。

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