本当にやりたいことってそう簡単には見つからないもの。
大学生の息子は何がやりたいかわからないと悩んでいた。
よく若いうちにやりたいことを見つけようなんて言うけど、
それってけっこうハードルが高いと思う。
だってまだなんの経験もしていないから。
ましてや今は制限された環境の中で、同じ毎日を繰り返し
ていたら外からの刺激も少ないので余計に見つかりにくい。
今は選択肢もたくさんあって、どんどん新しい仕事も増え
ていってる。
やりたいこととか好きなこととか自分に合ってることって、
動いて実際に体験してみないことには分かりようがない。
どれだけ自己分析して頭で考えても身体性が伴わないと、
限界があると思っている。
だからといってなんでもかんでもやってみる時間もないの
で、少しでも興味のあることはとりあえずやってみる、と
いうスタンスがいいのでは、と伝えてみた。
正解はないし成功の法則もないし、けっきょくどんな本に
も誰のアドバイスにも絶対的な答えはないから、自分で考
えて自分だけの答えを見つけるしかないのだ。
やってみて自分に合わなかったら、それが自分に合わない
とわかったことがひとつの収穫になる。
その積み重ねをすることで本当にやりたいことの輪郭が見
えてくる彫刻のようなものかもしれない。
本人の口からも、やりたいことを見つけるためには、まず
やりたくないことを見つけることか、と漏らしていたので
本当にその通りだと思った。
時間を超えて点と点がやがて線になっていく。
パラダイムシフトが起こっているさなかで、Z世代の若者
たちの未来はどうなっていくのだろう。
息子と話したことを過去の自分にも言ってあげたい。