これからの高齢化社会を迎えるにあたって、
息詰まるであろう介護の問題はいったんさておき、
100兆円もある個人のタンス預金について考えてみる。
今の高齢者が生きてきた時代背景を想像すると、
同じ立場だったら誰だって貯金をするだろう。
それくらい激動の時代を生き抜いてこられたし、
努力量の対価がそのまま収入に反映されていた。
でも時代の価値観は変わっているし、経済合理性を
鑑みても積極的に消費をしないことには
若い世代にお金が回ってこない。
コロナ禍におけるマスクの買い占め問題のように、
自分さえよければいいというのは、よくよく考えると
短期的で視野のせまい想像力で、マスクを買えなかった
人がいることで自分の感染リスクも高まってしまうから。
何においても全体の循環を考慮する方が、
論理は成立しているように思う。
おそらく貯めたお金というのは、何かやりたいことが
あって置いているというよりも、なくなる不安を理由に
使わない人がほとんどのはず。
その心理ももちろん理解できる。
死ぬと同時に使い切る人なんているんだろうか。
どうしたら高齢者が眠らせているお金が、
世の中に流れるのかとふと考えてみた。
高齢者はだいたいのやりたいことを済ませているだろうし、
欲しいものなんてそれほどないはず。
もしかしたら使う場所がないだけかもしれない。
そう思うと旅行と食べものは相性がいい。
今は旅行にも行けない状況なので、
食べものはすごく有利ではないのか。
豊かな人生にするための体験にお金を使うように、
タイトルのようなキャッチコピーで無意識化の部分に
うまく訴求できれば、高齢化社会と飲食の相乗効果に
明るい希望を感じた。
