社会と接続している実感

まだまだ安心はできないけど、ようやくコロナへの恐怖心もおさまって、暖かくなって、人も動き出して、お客さんと接する機会も増えてきた。
お店に人の出入りがあるとやっぱり場にエネルギーが生まれるような気がする。
テイクアウトは商品を渡すだけだけど、ちょっとした会話や近況報告にほっこりする。
赤ちゃんが生まれたお知らせ、卒園や卒業のお知らせ、久しぶりに顔を見る人、それぞれのお客さんの人生に食事を通して立ち会っている。
お客さんの子供の成長を見て月日の経過を感じることも。

料理を作る仕事は身体が資本力。
自分でお店をしているなら定年なんてないし、体が動く限りはいつまでも続けられる。
病気でもしたらなんて不安を捨て去ることはできないけど、どこまで通用するのかは誰にもわからない。
日本は人口が一年に50万人も減っていく傾向があって、コロナで行動様式も変わってきていて、確実に飲食産業は先細りしていく。
そんな懸念もあるので高齢になってもずっと料理をしているとは思えないけど、引退してしまうのはどことなく寂しい。
現場に立っていてお客さんと関わり合っているということは、社会と接続しているということ。
これはどんな仕事にも当てはまるわけではない。
組織に属しているならば大きな流れの中のいちポジションに過ぎず、末端のお客さんと直接関わり合うことはきっと稀だろう。
たとえ身体が動かなくなって今の仕事が続けられなくなったとしても、社会と接続している実感のあるようなことはしていたいなあと思う。
その実感はとても充実感のあるものだから。

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