持ってる人

世間で活躍していて結果を出し続けている人を「持ってる」なんて表現する。
何を持ってるのか。
運、実力、オーラ、スキル、雰囲気、なんとなく曖昧で定義しずらい感じが漂っている。
天才と呼ばれる人たちが一定数いるのはたしかで、各分野で努力の片鱗も見せず涼しい顔でそつなくトッププレイヤーの座を獲得していく。
凡人が努力で超えられない壁があるのは一目瞭然、もはや嫉妬心さえ生まれなくて、ただただ尊敬するばかり。
個人的に「持ってる」という表現は、そんな天才性と結びついていた。

正解かどうかはわからないけど、調べてみると少しニュアンスは違っていた。
いくつか特徴があるのだけど、結論から言うと自分の価値観を大事にしている、ということだった。
なにも特別なことではなく誰にでも可能性は開かれている。
例えば、他人、感情、過去など自分で変えれないことに執着せずに、自分、行動、思考、未来など自分の意志で変えれることに注力する。
他人と比べずに過去の自分と比べる。
周りから信頼され、感謝の気持ちを忘れず、謙虚な姿勢で、自分の直感を信じている。
他にもいくつかあって、どれも人として当たり前の行動ばかり。
つまり「持ってる」というのは人格者や人徳的な意味合いだった。

最近、思春期によくある反抗期は制限に対しての反発だから、自分の価値観を軸に生きていたら反抗期は起こらない、という言葉にはっとさせられた。
たしかにその通りだと思ったのと、「持ってる」の要素にも本質はとても近い。
時間や雑務に追われてしまうと自分を見失ってしまう。
何が必要で何が必要でないか、自分で自分の人生を選んでいるかどうか。
「持ってる」人と他者から思われなくてもいいけど、「持ってる」人と自分で思い込むことが「持ってる」人になれるファーストステップなんだと思う。
だれに何を言われようとも。

関連記事

  1. 食品ロスのジレンマ

  2. いい塩梅

  3. 心の豊かさに向かう

  4. 人間ができること

  5. 作れども作れども

  6. 社会はまるで生きもののよう