創造すること

クリエイティブというのはなかなかに苦しい作業だ。
取り組むものによってその度合いこそ違うものの、何かを生み出すというのは簡単なことではない。
同じ料理でも淡々とレシピ通りに作ればいい場合もあるし、お客様の嗜好に合わせた創作をする局面もある。
ぼくにとっては料理を作ることより、文章を書く方がたくさんのエネルギーを使うので大変だと認識している。
考えても考えても何も出てこない時、前に進んでいる実感がないというのはけっこう苦しい。
反対にすらすらとアイデアが出てくる時は気持ちがいい。
どういう状態の時にクリエイティブが捗るのかはいまだにわからない。
朝がいいことは確かで、場所や環境のベストが見つからないでいる。
クリエティブなことから解放されたらどれだけ楽になれるだろうと想像することもあるけど、たぶんそういう星のもとに生まれているような気はしている。
生まれもったものなのか、環境がそうさせたのかわからないけど、ずっと何かは作っていたいと思う。
自分でなくてもいい仕事というのがどうしても考えられない。

存在価値をそこにしか見出せないのは悲しいことかもしれない。
でもそれが生への尊厳でもある。
いろんなことへの執着はできる限り手放しているつもりだけど、何かを作りたいという執着は最後まで残っている。
自分が自分らしくいれる環境は大切にしたいと思う。

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